kitsunetohitoの日記

日々の不条理を漫然と見つめる、そんな男の苦楽

5歳の時、何歌ってた?

前回のブログ で、
「まぁ人前でギターを演奏したりバンド組んだりすることなんてなかろうよ当分は。」
などとボヤいていたが、早くもそれに黄色信号が灯ることになった。

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事の発端は、珍しく兄貴に誘われ飲みに行った時のことだ。

このブログではもう2回登場している男だが、改めて紹介すると、

顔と性格と頭の良さだけは高スペックな男である。ちなみに一児のパパ。

 

そんなイケメンが何で俺みたいなウスラトンカチを誘ったのかと聞くと、

 

「いや、会社の飲みを断りたくってさぁ」

 

苦労人である。
きっと社会人になってから彼の若ハゲが急速化したのも

その性格の良さに起因するのだろう。じゃんじゃん誘ってくれ。暇だから。

 

 

お互いの住まいに近い駅で合流、そのまま近くの飲み屋へ。

兄貴は生中、俺はレモンサワー。名物のスペアリブに舌鼓を打つ。

 

年が離れていることもあり、ケンカも殆ど無ければ兄弟らしいエピソードも

あまり無かったことを思い出す。
ましてや社会人になってからは更に交流を持つ機会も無くなっていた。

が、話してみるとやっぱり気が合うことは多かった。
学生時代に深夜ラジオにハマっていたことや、邦楽ロックに傾倒していたこと、
お互いの苦労人エピソードに華を咲かせたり、等々。

 

中でも「やっぱり無趣味は健康に悪い」談義で、

俺がギターを練習するようになった事を話すと異様に食いついてくる。
聞くとこの男も、学生時代はゲームセンターのドラムマニアギターフリークス

熱を入れ上げてたそうで、実際にドラムとギターに手を伸ばした過去があるとのこと。

 

そして案の定ギターは押入れに眠っているという。

 

 

酔いも大分回ってきたのか、

「いいねぇギター、ギターいいね、ちょっと聞いてみたいなぁ!

などと、しきりにそんなことを言い出す。

 

 

俺「いや、まだそんな人に聞かせるレベルじゃないんだよ」

照れもあって、ついこの間のリペアショップでの羞恥プレイを話すも、

 

兄「そこ知ってる! そこの地下にスタジオあるんだよ、今度行こう今度!

何だったらギター教えてよ!

 

なんと大学時代、仲間と連れ立ってよく行っていたらしい。ますます食いつく始末。

 

 

兄「そうだ、今度一緒に嫁と娘もつれて来るからさぁ

7月の土日のどっかで!」

 

 

何だそりゃ? 嫁と娘? 発表会?

 

曰く、奥さんは奥さんでピアノを嗜んでいたらしく、

兄の付き合いでX JAPANの曲を演奏する際キーボードを担当していたという。
そんなこと一言も聞いてないぞ兄貴よ。しかもX JAPANって。それでいいのか奥さん。
まぁ奥さんの事はまだ分かるが、娘(俺にとって姪っ子にあたる)は一体何なんだ? ToshIでも担当するのか?


そう問おうとした時、はたと頭の中にある光景がよぎる。回想シーン。

 

 

 


先日も我が家に兄貴とその奥さん、姪っ子を連れて遊びに来る。

父と母は孫のわんぱくぶりに大喜び。

俺は俺で、退職に伴い実家に戻ってからは姪っ子との遭遇率も跳ね上がり、

今ではべったり懐かれるようになった。
我先に食事を終らせるや否や、まだ食事中の俺を魚釣りゲームに

強引に誘い込むくらいに。

 

そしてこの姪っ子、めっぽう『お歌』が好きなようで、

事あるごとに意気揚々とオンステージ。
そこでプリキュアやらドラえもんやらを歌っていれば良いものを、祖父母の前で、

 

 

「♪あーまく うれた かーじつの よーだねー」

 

 

 

 


再び飲み屋。

 

俺「……フジファブリックか」

「大正解!」

 

 

本当はYouTubeのを貼りたかったけど、権利関係上ダメだった。

 


聞けば、よく娘の子守唄フジファブリックの曲などを歌って寝付かせているという。

将来有望な子である。実際いい曲ばかりだからね。
勿論、祖父母は彼女が歌う『パッションフルーツ』を知らない。

 


ギターを買ったきっかけについて、アベフトシ志村正彦のことを言ったのが

マズかったか? こうなると、もはやとどまる所を知らない。俺も酔いが回ってきた。

 

 

俺「いや、俺バンド組んだこと無いし、セッションとかはまだ」

兄「だいじょーぶ、だいじょーぶ、9割方家族サービスでその後メシとか

飲みに行くのが目的だし!休日だから外に連れ出してあげないと

ウルサイわけよ!

 

 

家族サービスまで持ち出してきやがったよ、この男!

こうなると無職独身は立場が無い。

 

 

が、

 

 

俺「いやぁ、でも、アレだよ。実家暮らしで求職中の手前、ギターケースなんぞ抱えて

フラフラしていたら、ほら、両親にもあんまり快く思われないからさぁ、

ね、就活にメドが付いたらにしましょうよ! ね!

 

 

 

なんとか丸め込み、一旦飲み屋を後にする。

その後カラオケに連れ込まれ、兄貴は椎名林檎聖飢魔Ⅱを熱唱。
俺はこれ以上兄貴の琴線に触れないよう、村下孝蔵井上陽水を熱唱。

兄貴泥酔、俺朦朧

 

 

 

「じゃ~また近い内! ギターの件よろしくねぇ~!」

 

 

 

フラフラになって帰路へ。

参ったなぁ、次の人前でのお披露目は木枯らしが吹く頃かと思ってたのになぁ。
まぁ、のらりくらりと躱せるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

7月の2週目の土日について、

 

奇遇なことに両親はその日、山中湖・花の都公園に観光で1泊2日。一方俺はお留守番

 

 

そして今日(夜が明けたら)、また兄嫁一行が来訪するという。

これは母の誕生日を祝い来るだけ。


だが、恐らく母はその事を喋るだろう、俺がフリーなことを。

 

 

 

 

 

 

バレたな、こりゃ。

 

 

 

 

 


……奥さんと姪っ子の事は酔いもあっての冗談かもしれないが、
観念してフジファブリックのバンドスコアを漁り、

姪っ子のフェイバリット『陽炎』のコピーを開始。

 

 

いやぁ、目標があると練習って捗りますね、ホント。

 

 

 

パッション・フルーツ

パッション・フルーツ

 

 

タイトルだけど、俺は5歳くらいの時に夜ごと兄貴の部屋のステレオから漏れてくる

電気グルーヴの『Shangri-La』を子守唄代わりに聞いてた覚えがある。

 

で、幼稚園で歌ってた。いやホント。