kitsunetohitoの日記

日々の不条理を漫然と見つめる、そんな男の苦楽

僕はいつもギター中年 パート2

その頃の俺は金なんか無かった。

 

いつもボロボロの服を着て、いつも腹を空かせて、
いつも路上で靴磨きをしては僅かな金をもらう、そんな毎日を送っていた。


そして仕事の帰り道には、

決まって街の楽器屋のショーウィンドウに鼻っ柱をべったりくっつけながら、
ガラスの向こうに鎮座するエフェクターの数々を憧れの眼差しで眺めていた。

これだけが毎日の楽しみだった。


楽器屋の店主はそんな俺を見つけると、先が黒ずんだハタキを持って

俺の顔を叩きつけながらショーウィンドウの掃除を始めたものだ。


追い払われて帰路、重たい道具箱を抱えて夕焼けを背にトボトボと歩きながら、


「いつか俺もあのエフェクターを手に入れて、

いつかあの人とあのステージで最高のサウンドをかき鳴らすんだ……」


いつも、そんな風に心に誓っていたのだった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、金田一です。

開始早々申し訳ありませんけど「あの人」って誰? あと「あのステージ」って?

 

 

 

 

 

 

回の続きを書いてもいいですかね?

 

 

 

 

 

 

 

架空の俺「どうぞ」

 

 

 

 

 

 


前回のあらすじ
アンプもそこそこ高い。

 

いやね、ほんとは前回アンプを買うか否かを書こうとしたんですよ。
ほら、ギターをメンテナンスに出した回でそこの店長さんに

「アンプ使って練習しなさい」

と言われたアレのことである。

kitsunetohito.hatenablog.com

 


んで、早速楽器屋に行く。その道中、
「ついでにエフェクターの一つでも買ってギターへのモチベーションを上げるかな~」

なんて考えてたら、そうは問屋が卸さない。

前回のamazonのリンクをクリックしてごらんなさい。その理由が分かります。

 

 

 

 

何で高いんだろうエフェクター
他にもタバコのケースより小っちゃいサイズなのに1万2万とかザラだったもの。

中古ですら値段は張る。
なんなら目当てのミニアンプより高いもん(アンプはアンプでピンきりあるけどね)。
そりゃあ楽器屋のショーウィンドウに鼻っ柱をべったりくっつけながら

その表示金額に愕然としますわ。アンプそっちのけで。

 

 

傷心の後、ハタキが飛んでくる前に退散。

 

 

 


収入が無い俺は悩んだ。
アンプも買いたいしエフェクターも買いたい、だが10000円以内に予算を

抑えるにはどうすればいい? 中古ですら高いのに


一方、金田一も悩んでいた。
俺のスーツは一体どこにあるんだ?

 

 

お互い捜査に行き詰まりが生じる。
しかしすぐに妙案が下りてきた。収入が無い俺の方に。そうか、オークションだ

 

すぐさまオークションサイトの検索ワードの『スーツ~』を消し、

エフェクター』に直してEnterキー。

 


スーツ? 知らん! 迷宮入りじゃい!

 

というか金田一って誰だ!?

 

 

 


検索をかけてみると、あるわあるわ、


「1円スタート!~」

「完動品~」

「中古~」

「ジャンク品~」


目当てのシロモノが多種多様にある。定番のブランドから聞いたことのないモノまで。

 

安値のモノを手当たり次第に入札。お、この小型のもいいな。

あ、ワウペダルだ。俺にはまだ早いかな?
何だこのメガネ? え、これ「エフェクター」って名前なの?
ていうか宮川大輔が掛けてるやつじゃん。

 


大体が落札まで3~7日かかる設定なので、一旦待機。

これで俺もavengers in sci-fi(そういうバンド)になれるのかぁ。いいなぁ。

 

 

 

 

 


……オークションをよく利用したことがある方はご存じとは思われるが、

人気商品は大方落札の数時間前から入札ラッシュが始まる。
そして落札10分前には、当初入札した金額からは程遠い高値がつくのが定番の流れだ。

 

俺はそれを最近知った

ほとんどが店頭価格よりちょっと安くなっただけじゃん。
当然落札できず。

 

落胆はした。

 

 

 

このままじゃ金田一にはおろか、架空の俺や「あの人」にも顔向けができないーー

 

 


……と、幾つか商品を見ている中で「マルチエフェクター」「アンプシミュレーター」

なるものが出品されていたことを思い出す。

 

検索をかけてみる。
文字通り、一つのマシンの中に多様な効果が収録されている便利なシロモノのようだ。

いいな、コレ。
オークションの方でも、コンパクトのモノよりも幾分安く取引されている。
どうやら操作性や他のエフェクターとの組み合わせ、

またはビンテージでは無いといった観点からそこまで手が付いていないようだ。

 

これ一個で十分じゃない?
ライブとかするわけじゃないからな、俺。

特に「この音じゃなきゃダメだ!」ってこだわりもまだ無いし。

 

レビューの中でも評判が良かったアンプシミュレーターを入札。
程なくして、落札までに競りはしたが当初の予算からはかなり安く落札できた。

 

 

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Line6 アンプシミュレーター POD 2.0

空豆みたいな形に赤のメタリックが良く映える。ちょっと傷が多くてホコリっぽいけど。

 


早速こいつにギターとヘッドホンを繋いで音を聞く。


おぉ、クランチサウンドが心地いい


ファズに切り替えてボリューム下げればモコモコした音になる。
ディレイ斉藤和義『やさしくなりたい』の例のイントロが弾けるかなと思ったけど、

ディレイの速度を変更しなきゃ、どうやるんだろ。
コンプレッサー、一気に音が暴力的になった! まだまだあるぞ、面白い!

 

 

上手く文章にできなくて申し訳ない。

 

 


まぁ、当面の間は説明書とにらめっこになるな。あとギターの腕も追いつかないし。


フットペダルが付いていない点(フットコントローラが別にあるらしい)や、
演奏中に細かい切り替えができないのが難点だけど、
まぁ人前で演奏したりバンド組んだりすることなんてなかろうよ当分は。

だから問題ない。


アンプをかませればもっと音量に期待できるかも。
うーん、悪くない買い物だったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


いっけね、アンプ買うの忘れてた。

 

LINE6 POD 2.0

LINE6 POD 2.0

 

 

Dune

Dune

 

 俺が知る限りエフェクターを多用しているバンド。どの位使用しているかは知らない。

 

僕はいつもギター少年(紙)

僕はいつもギター少年(紙)

 

 King Crimsonのギターボーカル。ギターで象やカモメの鳴き声を生み出す変態天才。